知ってて当然!腕時計で特に芸術的な世界3大複雑機構とは?

くま

皆さんの腕時計にはどんな機能が備わっていますか?

腕時計のいろいろな機構は見てるだけで楽しいもので、クロノグラフやムーンフェイズの機構は長い歴史とロマンがあります。

腕時計の機構には他にも沢山の種類がありますが、特に複雑で貴重な「世界三大複雑機構」と呼ばれる機構たちが存在しています。

今回は機械式腕時計の機構のなかでもトップクラスに優れた「世界三大複雑機構」を紹介します。

まさに人類の叡智の結晶と言える機構たちなので、機械式腕時計に興味のある方はぜひ知っておくと良いと思います。

もくじ

世界三大複雑機構とは?

腕時計には様々な機構が存在し、文字盤からその動きを見ることができたり、文字盤からは見られなくとも縁の下で腕時計を支えていたりします。

冒頭で例に挙げたクロノグラフはアナログな機構のみで作られたストップウォッチ機能、ムーンフェイズは月の満ち欠けが分かる機能です。

そして、それらの精密な機構がたった数十ミリの世界に組み込まれているというロマンは、腕時計を愛する人たちにとって憧れでもあります。

そんな機構のなかで特に複雑で製作に高度な技術が要求される3つの機構があります。

高い技術力が必要なため作れる時計メーカーも限られており、これらの機構が作れるからこそ、そのブランドの地位や価値が上がっていきます!

それらをまとめて世界三大複雑機構と呼び、腕時計愛好家たちからも一目置かれている機構たちなのです。

世界三大複雑機構

くま

それでは世界三大複雑機構をひとつずつ見ていきましょう!

世界三大複雑機構
  • パーペチュアルカレンダー
  • トゥールビヨン
  • ミニッツリピーター

世界三大複雑機構:① パーペチュアルカレンダー

別名「永年カレンダー」とも言われる世界三大複雑機構の一つです。

手動での操作が不要で、一度日時を合わせてしまえば時計が止まらない限り半永久的にこよみに則った日付を表示してくれるカレンダー機構のことです。

https://www.iwc.com/ja/home.html

初めて腕時計に組み込んだブランドは腕時計界の天井「パテック・フィリップ」です。

一般的な日付け表示のある腕時計は31日まで日付けを打ち1日に戻ります。

では30日までしかない月やうるう年の2月はどうでしょう。

こよみ上1日になっても一般的な機械式腕時計では31日を表示していたりするため、これを手動で直さなければなりません

さらに、パーペチュアルカレンダー機構が備わった腕時計は30日までと31日までを交互に表示できるだけでなく、4年に一度のうるう年による日付けのズレさえ自動的に補正します。

これがデジタル時計であればそこまで驚くことではないかもしれません。

しかし全てを歯車などのアナログに頼った機械式腕時計でこの機構を実現させるのは並大抵の技術ではないでしょう。

世界三大複雑機構:② トゥールビヨン

時計の歴史を200年早めたと称される、天才時計師アブラアン·ルイ·ブレゲが開発した機構です。

地球上の物はすべて重力の影響を受けていますが、小さな腕時計でも例外ではありません。

トゥールビヨンは重力によって時計に生じる誤差を修正する機構です。

https://www.alange-soehne.com/ja

腕時計を着けながら日常生活をしていると腕時計は様々な角度を向きます。

これが続くとテンプ(腕時計の心臓部分)や歯車に少しずつ負荷がかかり時差を生みやすくなります。

これを「姿勢差」と呼ぶのですが、トゥールビヨンはその影響による時差を少なくするべく発明された機構なのです。

https://www.jaeger-lecoultre.com/jp/jp/home-page.html

ある意味で、重力という抗えないはずの力に勝つことができる数少ない発明の1つでありロマンを感じる人も多いことでしょう。

世界三大複雑機構:③ ミニッツリピーター

ミニッツリピーターは世界三大複雑機構のなかで最も古い起源を持つ機構です。

くま

こちらも天才時計師ブレゲが開発している機構です!

今でこそタイマー機能や針に塗られた蓄光塗料で暗闇でも時間がわかりますが、昔はそうもいきません。

ミニッツリピーターはそんな夜間での視認性に乏しかった時代に発明された、内蔵された鐘を鳴らして使用者に時刻を伝えることができる機構です。

https://www.breguet.com/jp

内蔵された大小2つのハンマーが鐘を鳴らし高音や低音を鳴らし分けます。

大きいハンマーが鳴らす回数によって「何時」かを知らせ、小さいハンマーが鳴らす回数によって「何分」かを知らせる音を出します。

くま

例えば大きいハンマー(低音)で10回叩かれたあとに小さいハンマー(高音)で5回叩かれると10時5分を知らせているということになります

蓄光塗料が発明された現代において、暗所での視認性が獲得されるようになったため必要性は乏しくなりました。

しかしながら、ミニッツリピーターはその複雑な機構に魅了された時計愛好家たちから評価され現在でも人気を集めています。

世界三大複雑機構まとめ

いかがだったでしょうか。

今ではデジタル化が進み、世界の人々が正確で狂いない時間を知ることができています。

今回紹介させていただいたこれらの機構は、たとえ複雑で手間ひまがかかっていても「過去の時計の機能だ」と言われてしまえばそれまででしょう。

しかし先人たちの深い知恵とたゆまぬ努力によって生み出された複雑な機構たちは時間を知ること以上の価値を与えてくれます。

くま

ぜひ夢とロマンが詰まった世界三大機構に少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです!

あなたの腕時計選びの助けになってくれると幸いです。

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